解説:シールドとシールド・トリガー

 

シールドとは

はじめに

デュエマはゲーム開始時にシールドゾーンと呼ばれるところにカードを5枚並べて置きます。


ここではその意味や使用法を順を追って説明させていただきます。

プレイヤーのHPとかライフはどこ?

デュエマには「Magic: the Gathering」や「遊戯王」のようなライフの概念はありません。
その変わりといってはやや誤解があるかもしれませんが、シールドがライフのような役割を果たしその残数が生死を分けます。

ライフを管理する必要がないのでそれらを記す筆記用具も、ライフカウンターも必要ありません。
これは「デュエル・マスターズ」という若年層から楽しめるカードゲームとしては大変大きな利点となっています。

シールドって結局なんなの?

シールドはプレイヤーを守る防御壁のようなもので、相手のクリーチャーに攻撃されるなどした場合にプレイヤーを守る盾となります。

クリーチャーの攻撃はとても強く、このシールドが1枚でも残っていればプレイヤーの身代わりになって守ってくれますが、1枚もなければ即座にプレーヤーはやられてしまいゲームセット、敗北となってしまいます。

シールドはデッキ40枚の山札の上から順に5枚をシールドゾーンに置き、これをシールドに見立ててゲームを行います。

シールドってどう置くの?

上の写真に配置場所を記してありますが、バトルゾーンとマナゾーンの間、山札の左になります。
プレーヤーは相手と対面し、シールドの内側でマナを使いクリーチャーを召喚し外側にあるバトルゾーンにそれを繰り出します。


また大会やイベンドなどで上の写真のようにシールドを脇に寄せて重ねて配置するプレーヤーが相当数いますが、これは正しい置き方ではありません。
シールドを使った能力を使う場合に問題がありますし、そもそも公式な配置方法ではありません。


この写真のように正しくシールドを置くことを習慣づけましょう。

シールドには攻撃できないよ

シールドに攻撃を行うことは出来ません。
正確に表現すると「シールドを攻撃の目標には選べません」

クリーチャーの攻撃は常に次の2つの目標から選びます。
1、相手クリーチャー
2、相手プレーヤー

相手プレーヤーへ攻撃を行った際、まだシールドが残っていると自動的にシールドがプレーヤーを守り、敗北してしまうのを防ぎます。

あくまで攻撃はプレーヤーを狙っているのであって、シールドはその攻撃に割って入って守ってくれているだけになります。

相手クリーチャーに攻撃された!

攻撃された時にまだシールドが残っている場合、そのシールドはプレイヤーを守り、結果として「シールド・ブレイク」という処理が行われます。

シールドの破壊は「シールド・ブレイクする/される/した/された」と動詞で活用します。
または単に「ブレイクする/された」と表現します。
(デュエマでは「ブレイク」という言葉はシールドに対する時しか使いません)

【重要】ブレイクされたシールドはブレイクされた側のプレイヤーの手札になる

ブレイクするシールドはだれが選ぶ?

どのシールドをブレイクするのかを決めるのは攻撃を行ったプレイヤーです。
ですので相手の攻撃でシールドがブレイクされる場合、勝手に自分のシールドを見たりせず、相手にどこをブレイクするか決めてもらってから指定のシールドを確認するようにしましょう。

【重要】ブレイクするシールドは攻撃側が決める
【重要】絶対に勝手にシールドを開いて見ないようにすること



ブレイクされたカードからS・トリガーっていうのが出てきたんだけど

(S・トリガーは黒い◆に落雷のようなマークで表される)
それがデュエマの醍醐味で、最大で最後の防御手段であり、数々の大逆転劇を生み出す要
素、それが「S・トリガー」です。
これは「シールド・トリガー」と読み、シールドがブレイクされた時にコストを支払わずにそのカードを使うことが出来る特殊な能力となります。

「シールド・トリガー」は「S・トリガー」と表記することが殆どなので、本稿も以降はそれに倣い「S・トリガー」と記載します。

S・トリガーはどうやって使うの?

これは厳格に手順が決められています。
以下の手順に必ず従ってください。

1、現在の手札をどこかに伏せて置いておく
これは別にどこかに置いておかなくてもいいんですが、間違いや要らぬ誤解を防ぐためにもテーブルの端やプレイマットの空いている所などに伏せた状態で置いておくことをおススメします。
また、この伏せた手札は全てのブレイク処理、S・トリガー処理が終わるまでずっと伏せて置くのが良いでしょう。(伏せたカードの中身を確認するのはOK、ただしその時でもブレイクされたカードと混ざらないようにすること)

2、ブレイクされる枚数を確認し攻撃側がブレイクするシールドを全て指定する
何枚ブレイクするのかを念のため確認し、攻撃側がブレイクするシールドを全て指定します。

3、ブレイク指定されたシールドを全て確認する
ブレイクされたシールドを見てその中のカードを確認します。

【重要】この時絶対に伏せてあるカード(手札)とブレイクされたカードを一緒にしない事、元々の手札のカードとS・トリガーのカードを混ぜた時点でS・トリガーは使用できなくなる(シールドから出てきたカードと元々の手札のカードの判別が付かなくなってしまうため)

4、3で確認したカードの中にS・トリガーを持っているカードがあれば、このタイミングで全て宣言し提示する
確認したカードの中にS・トリガーを持つカードがあり、そしてそれを使用したい場合はここで宣言します。
S・トリガーの使用を宣言できるのはこの1点のみです。
使いたいカードを全て宣言し全て提示します。

【重要】宣言はこの1点でしか行えず使うカードはここで全て宣言する、後からもう1枚追加などは出来ない

5、宣言が終わったらそれらを全て手札に加える
4で宣言したカード、しなかったカードも含め、これらを全て手札に加えます。
しかし「手札に加える」と言ってもここではまだ、1で伏せた元々の手札とは混ぜないでください。
ただこの時点よりブレイクされたカードと元々の手札、混乱や間違い防止のために混ぜてはいませんが、どちらも「手札」となります。(例えばS・トリガー宣言したカードの効果に「手札から捨てる」とある場合、ブレイクされて手札に加わったカードを捨ててもよい。)

6、4で宣言したカードを順番に使っていく
例えば4で、「呪文A」「呪文B」「クリーチャーA」「クリーチャーB」を宣言したとします。

宣言した後は、これらのカードを好きな順番で使うことが出来ます。
  1. 呪文A
  2. 呪文B
  3. クリーチャーA
  4. クリーチャーB
の順でもいいですし、
  1. クリーチャーA
  2. 呪文A
  3. クリーチャーB
  4. 呪文B
のような順番でも構いません。
好きな順番で使えるのです。

【重要】S・トリガーと誘発能力の処理順

6では好きな順でカードを使っていくことが出来ますが、このうち呪文は使ってすぐに効果を発揮します。

しかしそれ以外のカードタイプのものはバトルゾーンに出すところまでしか行えません。仮にそれが登場時能力を持っていたとしてもすぐに使うことは出来ないのです。

※おそらく新登場のオレガ・オーラも即座に解決出来るカードタイプになると思われます。理由はオレガ・オーラは必ずクリーチャーと対になっているものなので、単独でバトルゾーンに存在することが出来ないためです。これを即座に処理せず待機するようにしてしまっては、短時間ですが対象不正状態でバトルゾーンに存在してしまうことになります。

例えば召喚した時に誘発した登場時能力は「まだ使っていないS・トリガーのカード」を全て使い終わってから処理していくことになります。

これは登場時能力などの「誘発能力」は「S・トリガー処理」よりも優先順位が低く、「まだ使っていないS・トリガーのカード」が残っている場合、そちらを先に使っていかなければならないからです。

条件付きS・トリガー


いくつかのカードには条件付きでS・トリガーになるものが存在します。
上記のカードの場合ですと「自分のマナゾーンにパワー12000以上のカードが5枚以上」という条件です。
このように一見しただけでS・トリガーに見えない「条件付き」もいるので、カードの能力はしっかり読んで確認することが重要です。

スーパー・S・トリガー

S・トリガーを超える能力に「スーパー・S・トリガー」というものがあります。

この能力を持つカードは普段普通のS・トリガーと同じように扱うのですが、ブレイクされた後にシールドの残り枚数が0ならばスーパー用に用意された強力な効果が発動するボーナスを持つ、S・トリガーのスペシャル能力です。

(びっくり吹き出しに落雷のようなマークでスーパー・S・トリガーは表現される)

上の画像のようなカードがスーパー・S・トリガー能力を保持しているカードになるのですが、黒四角に白抜きの「S」の字が書かれた段落(次の自分のターンの~)がその「スーパー」の能力になります。

上のカードの場合は以下の2つの能力が記載されています。

1番目
「■自分の山札の上から2枚を見る。そのうちの1枚を自分の手札に加え、もう1枚を裏向きにして、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加える。」
2番目
「[S]次の自分のターンのはじめまで、自分の手札に加える光のシールドカードすべてに「S・トリガー」を与える。」

スーパーではない場合、このカードは1番目の能力が使えます。
2番目はスーパーの能力なので使うことは出来ません。

スーパーの場合、
1番目と2番目、両方の能力を使うことが出来るのです。

(呪文の場合は記載の能力を上から順に使うことがルールで決まっています、クリーチャーは好きな順番)

スーパー・S・トリガーが発動するパターン集

Q.残りシールドが3つ、1撃で2つ破壊された、残りシールドは1つ
A.シールドが残っているので、その2つのシールドのスーパー・S・トリガーは使えない

Q.残りシールドが5つ、1撃で5つ全部破壊された、残りシールドは0
A.5つのシールド全てのスーパー・S・トリガーを使うことが出来る(勿論その能力を持っているカードに限る)

表向きのカードがあるシールド・2枚以上のカードで構成されたシールド

何かしらの効果によってシールドのカードが表向きになっていたり、1つのシールドに複数のカードが重ねられていることがあります。
そういったシールドをブレイクする際でも、特別なことは何もなく、通常と同じように処理します。

複数枚のカードで構成されているシールドでもS・トリガーは全て有効ですし、表向きで見えている状態のものでもS・トリガーは有効です。

おすすめのS・トリガー教えて!

※このおすすめ情報は古いよー!今はもっとスゴイの出てるよー!

いくつかおススメのS・トリガー持つカードをご紹介いたします。
どれもこれもとても頼もしいお供になります。


《DNA・スパーク》
これを唱えると相手のクリーチャーが全てタップされ、ほぼこれ以上このターンに攻撃されなくなるという抜群の守備力を誇るカード。
また自分のシールドが2つ以下なら山札から1枚を新しいシールドとしておくことが出来る効果も持ち、攻撃無力化+シールド回復+新しく置かれたカードにS・トリガーの期待、と一石三鳥のようなカードです。


《SMAPON》
バトルゾーンに出た時に相手のパワー2000以下のカードを全て破壊するという豪快な効果を持つクリーチャー。
それだけでも凄まじいのにスーパー・S・トリガーで出た場合は「このターン負けない」というダイレクトアタックを何度されても自分は敗北しないというとんでもない敗北回避能力を発揮します。
これは当然大逆転への大きなきっかけになり、しかもこのカード自身がクリーチャーという事で、次のターンでの大逆襲にも役立ってきます。
素晴らしく強いカードです。

最後に

S・トリガーは身も蓋もない言い方をすれば「ただの運」です。

しかし搭載枚数により期待値として「何%」、何枚以上出る確率が「ウン%」と見込みを立てる事は出来ます。
そしてデッキに搭載する枚数は当然各ビルダーが決めるわけで、その枚数による期待値は多くの対戦を重ねているうちに必ず数字として跳ね返ってきます。

S・トリガーは全てのデッキに必要なものではありません。
例えば速攻デッキは自身の防御を気にしている必要も余裕もないのでほぼ必要ありませんが、しかしそれでもある程度の枚数を積んでおくことを筆者はおすすめします。

S・トリガーはデュエマの華です。
トリガーすると子供たちが狂喜、一喜一憂するのです。

ツール:
S・トリガー・チェックツール



Now Loading .....

0 件のコメント :

コメントを投稿